「教育現場の非正規労働者と労働運動」

 筆者は2019年5月24日、大阪市立大学・人権問題研究センターが開講する「労働と人権」講座で一コマ授業を行った。テーマは「教育現場の非正規労働者と労働運動」で、学部を超えて約100名の学生が受講した。

 筆者は、公立学校(一部私立大学)の非常勤講師を焦点にして、非正規労働者の実態を紹介し、問題解決の考え方、労働組合の役割へと話をつないだ。学生たちは、講義後に感想・意見カードを書いて提出するのだが、講師・非常勤講師に教えてもらったという学生も多くいたが、ほぼ全員がその低賃金や劣悪な労働環境について初めて知ったと書いていた。他方、塾講師のアルバイトをしている学生からは、非正規労働者の労働環境について共感が寄せられた。
 
 講義のねらいとして、3点の論点を投げかけることで問題提起して、学生たちに労働運動への関心を持ってもらうこととした。その論点は、①憲法が保障する人権はなぜ労働現場で保障されないのか ②持論である「労働力レンタカー理論」の考え方 ③そして資本主義2040年代終焉説であった。
 感想・意見カードから、これらの論点について賛否は別として、学生たちはよく理解したことが分かった。また、資本主義が終焉することへの率直な不安も述べていた。

 学習会で笑いがとれない場合は「失敗」というのが、大阪労働組合の基準だが、今回の講義で振りまいたギャグが学生たちには通じなかった。これは、ジェネレーション・ギャップということで片付けることとした。