「カタルーニャ独立はエゴ」への反論―ANC議長がエコノミスト紙に投稿

 

カタルーニャ独立を批判する論点として「裕福な地域の富を貧しい地方に渡したくないからだ」(池上彰など)がある。ロンドン発行のThe Economistも同様の基調。そこで、独立運動を担う団体ANCのElisenda Paluzie議長は同紙に反論を投稿した。投稿は、2018年8月23日付けThe Economistに掲載された。以下、その全文。

貴紙の7月28日付け記事「スペイン特別報告」は、カタロニア独立運動がアイデンティティに基づくものであり、「レイシズムと境を接している」と論難している。それは事実ではない。昨年、難民受け入れを支援するヨーロッパ最大の行進がバルセロナで行われ、50万人にものぼる参加者があった。カタロニアにおける唯一の極右運動は、フランコを懐かしむ独立反対派である。私たちは、カタロニア語は多言語社会を統合するツールだとみなしている。何世紀にもわたって迫害されていて、いまだスペイン全土で公式の地位を持っていない私たちの言語の使用を標準化したいと考えている。それはスペインの議会でさえ許可されていない。ベルギーでは、80,000人のドイツ語を話す住民は、その言語が完全に公認されているなかにあって、1,000万人のカタロニア語を話す者は、引き続き二級市民として扱われている。
私たちの平和的な動きを、「脅迫と不寛容が潜んでいる」と描くのはフェアでない。とりわけ、1,000人以上のカタロニア市民が独立住民投票に関わったとして告発されているのに。9人の平和的な政治家および市民社会の指導者は、裁判なしに刑務所に10ヵ月以上(現在も続いている)拘束され、7人が亡命を余儀なくされている。住民投票を鎮圧しようとすることで、スペイン国家は、集会、表現、出版の自由という憲法に保障された基本的自由権をないがしろにした。これは、政治訴追がスペインの司法制度によって実行されていることから明らかであり、その政治訴追は復讐心から行われ、虚偽の暴力に基づいた罪名が着せられている。
カタロニアにおける政治的交代も独立支持運動の台頭も「害毒」の兆候ではない。むしろ、それは過去数十年にわたってスペインが運営されてきたやり方についての、限りない不同意を示している。カタロニア人は富の公平な分配をもたらす近代的でダイナミックな経済を好んでおり、スペインを含むヨーロッパの貧しい地域に貢献したいと考えており、かつ透明かつ公正な方法で貢献したい。地中海回廊計画は、マドリッドによって何年も阻止されている。私たちは、バルセロナの電車、空港、または港についての決定をすることさえ許されていない。ドイツのハンブルク市は、ベルリンの怒りをかうことなく、これらの問題のすべてを決めることができるのである。

エリセンダ・パルジエ
カタロニア会議議長
バルセロナ

参考資料

Letter to the editor of The Economist