ウクライナ戦争を利用して、カタルーニャ独立運動を弾圧

 4月5日、ゼレンスキー・ウクライナ大統領はスペイン国会でオンライン演説を行った。その中で、ナチスがゲルニカを攻撃したように、ロシアはマリウポリを全滅させた。まだロシアで活動しているスペイン企業がある、と撤退を求めた。
 これに対して、サンチェス社労党政府は「スペインとウクライナの関係は確固としている。今後とも人道援助、財政補助、武器供与を行う」と表明した。
 ほとんどの国会議員がゼレンスキー大統領に賛辞をささげたが、4名の議員は賛同しなかった。4名はカタルーニャ独立最左派CUP2名、ウニダス・ポデモス1名(スペイン共産党員)、BNG(ガリシア民族主義ブロック)1名。

 プーチン政権とカタルーニャ独立運動を結びつける中傷 欧州議会



 4月5日 欧州議会が「欧州におけるプーチン政権と極右・分離主義運動の連携と類似性」という議題で議論を行った。討論に立ったのは、スペインからの議員がほとんどであり、国民党、市民党、社労党そしてカタルーニャ独立政党であった。Voxら極右は討論に参加しなかった。
 国民党・市民党はカタルーニャ独立運動がプーチンと連携してEUを攻撃していると非難した。社労党は、プーチンがVoxに資金提供していること、プッチダモンはプーチンと連携していると報じるニューヨークタイムスの記事を持ち出して独立運動を攻撃した。
 これに対してカタルーニャ独立政党は、欧州委員会が存在を否定している情報で書かれたニューヨークタイムスの記事を持ち出すことが問題であり、記事の出所はスペイン諜報機関であると反論し、独立批判のためにウクライナ市民の犠牲を持ち出すことの不謹慎さを批判した。また、誹謗中傷されたプッチダモン(欧州議員)には、議長から弁明の機会が与えられた。プッチダモンは「カタルーニャ独立運動と提携しているロシア代表とされる人物とは、スペイン政府がEU内に住むことを保障した人物で、バルセロナ商業会議所担当者と貿易について話したにすぎない、それがロシアスパイであるかについては調査すべきだ」と弁明した。しかし、発言時間の3分が過ぎると、議長にマイクを切られた。

 国家主権を守るため、すべての中央政府は分離独立をもとめる地域(リージョン)を外国のスパイと攻撃する。今は、ロシアが背後にいると叫んでいる。

参考資料

https://www.elnacional.cat/en/news/zelensky-russia-ukraine-congress-spanish-civil-war-gernika_737745_102.html?utm_source=Newsletter+ENGLISH&utm_campaign=17e3d0a846-EMAIL_CAMPAIGN_2018_05_23_COPY_01&utm_medium=email&utm_term=0_a9bc005625-17e3d0a846-293793389
https://www.elnacional.cat/en/politics/catalan-pro-independence-meps-puigdemont-eu-debate-putin-ukraine_738204_102.html?utm_source=Newsletter+ENGLISH&utm_campaign=17e3d0a846-EMAIL_CAMPAIGN_2018_05_23_COPY_01&utm_medium=email&utm_term=0_a9bc005625-17e3d0a846-293793389
PAGE TOP