カタルーニャ政治犯釈放される

 6月23日、カタルーニャ政治犯9人が釈放された。政治犯たちは、刑務所前で歓迎する支持者を前に「カタルーニャ独立に関わり続ける」「独立共和政がゴールだ」「減刑は私たちを黙らすことにならない」「ヨーロッパとカタルーニャからの圧力にスペイン政府は釈放せざるを得なかった」「亡命組の帰郷と市民弾圧の中止を」「なにも終わっていない、何でもできる」と口々に訴えた。

 「われわれは何回でも繰り返す」

 政治犯釈放は、ペドロ・サンチェス政権による減刑措置によるもので、それぞれ禁固刑9年から12年であったが3年半を経て出獄となった。減刑措置は、再犯を行わないとの条件つきで残刑期を取り消すものであり、もともとの刑期期間中の被選挙権は剥奪されたままである。
 このスペイン政府による減刑措置は、扇動罪・公金不正使用罪に実刑判決を受けた9人に適用されるものであり、プッチダモンら海外亡命組および検察の訴追を受けている3,000人の職員や市民は対象となっていない。アムネスティなどの国際機関が求めた「恩赦=訴追の取り消し」とは程遠いものであった。
 また、通常では囚人あるいは支持者の減刑請願署名が行われるが、カタルーニャ政治犯や支持者たちは減刑ではなく刑の取り消し(アムネスティ)を求めることから、嘆願署名は行わなかった。そして政治犯たちは、「(独立のために)われわれは何回でも繰り返す」ことを表明していた。

 欧州評議会の議員総会決議

 6月21日、欧州評議会議員総会は人権司法委員会から提出されていた、カタルーニャ政治犯釈放、亡命者の訴追放棄、刑法改正を求める決議を賛成多数で可決した。自らの思想良心に従って平和的なデモ等を行ったことをもって殺人・強姦罪と同等の刑期を科すスペインとトルコを非難した。
 この同じ日、ペドロ・サンチェス首相は、翌日に政治犯の減刑による釈放を行うとカタルーニャ劇場で発表。聴衆からは自己決定権を認めろとのヤジがとばされた。いっぽうカタルーニャ政府は減刑ではなく恩赦が必要とし、今後は自己決定権の行使として、スペイン政府との合意による住民投票を目指すことも表明した。

参考資料

https://www.elnacional.cat/en/politics/lledoners-seven-commitment-catalan-independence-pardons_623009_102.html?utm_source=Newsletter+ENGLISH&utm_campaign=bddb551611-EMAIL_CAMPAIGN_2018_05_23_COPY_01&utm_medium=email&utm_term=0_a9bc005625-bddb551611-293793389
https://www.elnacional.cat/en/politics/aragones-sanchez-step-bid-referendum-pardons-catalonia_622733_102.html?utm_source=Newsletter+ENGLISH&utm_campaign=5be536d307-EMAIL_CAMPAIGN_2018_05_23_COPY_01&utm_medium=email&utm_term=0_a9bc005625-5be536d307-293793389
https://www.elnacional.cat/en/politics/council-europe-adopts-resolution-spain-pursuit-catalan-leaders_622292_102.html?utm_source=Newsletter+ENGLISH&utm_campaign=38224fad59-EMAIL_CAMPAIGN_2018_05_23_COPY_01&utm_medium=email&utm_term=0_a9bc005625-38224fad59-293793389
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