スペイン総選挙―極右台頭、独立派奮闘

スペインでは11月10日総選挙が行われた。下院選挙は政党比例代表制でドント方式で当選が決まるが、350議席のうち左派159、右派151に色分けされる。その内訳は左派(PSOE社労党120、ポデモス35、Mas3など)、右派(PP国民党88、Cs市民党10、Vox極右52など)である。
これまで伸長していた右派Csは57議席から大幅に後退し、極右Voxが24から倍増した。ポデモスから分かれた左派Mas(もっとマドリード)は3議席を獲得した。
カタルーニャ独立派3党で23議席を獲得した。

連立政権が焦点

サンチェス現首相は4月総選挙結果で過半数に達しないにもかかわらず、連立政権を認めず、再度の総選挙に打って出た。しかし、今回はさらに議席を減らした。いよいよ連立政権に向かわなければならないが、PPと組むのか、ポデモス+独立派と組むのかが問われることになる。
極右Voxは独立派政党を非合法化する動きを見せている。

カタルーニャは独立派が多数

カタルーニャでは独立派23(ERC13 JxC8 CUP2)、独立反対派18(PSOE12 PP2 Cs2 Vox2)、中立派7(ポデモス)の議席配分となった。10月14日の最高裁判決で13年禁固刑を言い渡されたジュンケラス(ERC)は現職国会議員であったが中央選管が立候補を認めなかった。独立左派CUPは初めての国政選挙だった。

マドリード自治州議会が独立政党非合法化を決議

スペイン総選挙の2日前、マドリード自治州議会はVoxが提案した「国の統一を阻害する独立政党の禁止、EUにカタルーニャCDRをテロ組織と認定させる」決議が賛成66(PP、Cs、Vox)反対58(PSOE、 ポデモス、Mas)で可決した。これについて、サンチェス中央政府も検討課題と表明した。

市民団体が不服従の行動

カタルーニャ州閣僚・市民運動家に対する最高裁の極刑に抗議する運動はとどまらない。 Democratic Tsunami は選挙運動が禁止されている投票日前日に市民による抗議行動を呼びかけた。また選挙後3日間に新たな行動を呼びかけるとしている。

参考資料

https://www.elnacional.cat/en/politics/spanish-election-fiasco-sanchez_440283_102.html
https://www.elnacional.cat/en/politics/catalan-independence-parties-spanish-election_440310_102.html
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