プッチダモン亡命政治犯らの欧州議会選挙立候補2
4月28日スペイン総選挙では獄中から立候補した4名の政治犯が当選した。サンチェス・スペイン首相は連立政権ではなく単独政権の樹立も考えているようだが、少数であるため他党からの信任が得られるか不明である。
「プッチダモンらに立候補資格なし」 国民党、市民党申立を中央選管が認定
欧州議会議員選挙は5月26日が投票日である。プッチダモンら3名の亡命政治犯はカタルーニャ独立への支持を広げるために立候補した。ところが、スペイン右派の国民党PP、市民党Csは政治犯に立候補資格がないとして中央選挙管理委員会に申告した。
中央選管はこの申告を受けて、立候補資格がないと判断した。彼らが亡命中の2017年12月カタルーニャ選挙に立候補・当選した際には立候補資格を認めたこと、また5月24日に行われるバルセロナ市長選に立候補した亡命政治犯には資格を認めておきながらである。プッチダモンらは決定が基本的人権・政治的権利をはく奪するものだとして、決定取り消しを申請して最高裁の判断を求めた。マドリッド検察も中央選管の決定は間違っていると声明を出した。そして最高裁は立候補資格を失う理由はないが、最高裁が管轄するものではないとして、行政裁判所が直ちに判断すべきとの決定を行った。その結果、行政裁判所は立法補資格があると決定した。
プッチダモンたちは選挙活動が妨害されたとして、中央選管の責任を追及する法手続きを行うとともに、ただちに選挙活動を再開した。他方、市民党及び国民党はそれぞれ決定を不服として憲法裁判所に控訴した。しかし、憲法裁判所は不服申し立てを却下した。
最高裁、検察も「立候補資格あり」
プッチダモンらは欧州議員に当選すると、認証を受けるためにスペインに戻らなければならない。スペイン国家は逮捕すると予想される。しかし議員特権免責があるため、逮捕が強行できるかが注目される。
ANC総会 一方的独立も議論
5月2日、独立派市民団体ANCは総会を開催して、欧州議会選挙、地方選挙で独立派が過半数を獲得した場合、議会あるいは独立派団体は一方的独立を宣言することを審議した。そのシンボル的行動としてスペイン国旗の撤去、共和政の国際認知を追求する。この総会にはプッチダモンらがビデオ参加し、トーラ首相も出席した。
参考資料