2019-04-29
スペイン総選挙で社労党勝利-連立先が不明
4月28日に行われたスペイン総選挙でサンチェス首相が率いる社労党PSOEが下院123議席で第1党となった(定数350)。しかし、過半数には遠く及ばず、連立政権を模索することになる。選択肢は2つ。1つは、市民党Cs(シウダダノス57議席)と組む右派寄り政権。2つにはポデモス(42議席)及びカタルーニャ独立政党ERC等(22議席)と組む左派寄り政権。前者はカタルーニャ独立阻止・自治権はく奪、後者はカタルーニャ独立に関する協議開始が焦点となる。
右派3政党による政権は実現せず
注目された極右政党Voxは24議席で下院に登場した。しかし、事前調査で予測された40議席前後には及ばす、自民党PP66議席、市民党Cs57議席と合わせても147議席でしかなく、アンダルシア自治州で見られた右派政権は誕生しないこととなった。
他方、左派と称されるポデモスは大きく議席を減らし(71→42)、そのカタルーニャ独立についての中間的態度とともに基本姿勢の変更が問われている。
カタルーニャでは独立派が勝利、投票率大幅アップ
カタルーニャ選挙区(定数48)ではERC(カタルーニャ共和左派)が15議席(前回12)で第1党となった。JxCATが7議席(8)となり、独立派は22議席獲得した。この中には、獄中から立候補した政治犯も含まれている。
その他の議席はポデモス7(12)、社労党12(7)、cs市民党5(5)、自民党pp1(5)、極右Vox1(0)であった。
なお、投票率は77.57%で14ポイントアップとなったが、これは中央政府の弾圧に投票で抗議した結果といわれる。
参考資料