自己決定(独立)か自治政府か-カタルーニャ政府とスペイン政府が住民投票で対立

 

9月3日、サンチェス(スペイン)首相は、カタルーニャは自治政府のための住民投票を行うべきとの提案を行った。それに伴う法案の提案も行う用意があるとしたが、その内容は明らかにしていない。そして独立のための住民投票や、一方的な独立は認めないとの立場を表明した。サンチェス首相は「カタルーニャで危機に陥っているのは、独立ではなく、社会調和だ」と述べ、カタルーニャが分裂しているとみている。
これに対して独立派は一斉に反発した。ERC(共和左派)は「自治政府のために長年デモをやってきたのではない、戦略を変えない。サンチェスはカタルーニャの現状を見る勇気が必要だ」と批判した。また、プッチダモン亡命首相とトーラ首相は「(サンチェス提案の)自治政府の為の住民投票ではなく、自己決定のための住民投票に80%のカタルーニャ人が賛成している」と表明した。
翌4日、トーラ首相はカタルーニャ劇場で多数の住民を前に、「昨年10月1日の住民投票結果は効力を有している。これに変わることができるのは、拘束力があり、交渉結果を反映し、国際的に承認された住民投票だけだ。自由か、さもなくば自由だ。」と述べた。トーラ首相は、スペイン政府がカタルーニャの自己決定住民投票を承認すべきと要求した。

スペイン中央政府はより大きな自治を与えるから独立をあきらめろと求め、カタルーニャ政府は自己決定(独立)のための住民投票を中央政府が認めるなら妥協してもよいと押し返している。すでに昨年10月1日住民投票で「独立」が民意であることが示されたのだから、再投票は必要ないが、中央政府や国際機関の認知のもとであれば行っても構わないというものである。
自己決定は独立と同じ意味で使われており、自治とは異なるものである。自治では自己決定ができないということでもある。

再度の住民投票を行うのか、昨年の住民投票結果を実行して「共和政」樹立に進むのか。9月11日Diada「カタルーニャの日」の大デモンストレーションがその行き先を占うイベントとなる。今年は住民投票・独立宣言そして政治犯釈放という新たな要素を加えて、主催する市民団体ANCが精力的に動いている。そのANCが東京にやって来るのは10月5日と決まった(詳細は後日報告)。

参考資料
https://uk.reuters.com/article/uk-spain-politics-catalonia/catalan-leader-calls-on-madrid-to-agree-to-independence-referendum-idUKKCN1LK1F3?il=0

https://www.elnacional.cat/en/news/president-torra-proposal-liberty-or-liberty_301728_102.html?utm_source=Newsletter+ENGLISH&utm_campaign=4f22d37bca-EMAIL_CAMPAIGN_2018_05_23_COPY_01&utm_medium=email&utm_term=0_a9bc005625-4f22d37bca-293793389