9月11日はDiada(カタルーニャの日)。 1714年9月11日にブルボン王によってカタルーニャが陥落させられたことを記念する日。ここ10年はスペインからの独立を求める日になっている。この2年間はコロナ・パンデミックのせいで集会規模を縮小していたが、今年は久しぶりの大集会・デモとなった。 主催者発表で70万人がデモ(警察発表15万人)。独立運動へのターニングポイントになるとの評価がある。
しかし、今年は主催者の一つである市民団体ANCがカタルーニャ政府とりわけ首相を出しているERCがスペインとの対話路線をとり、独立への動きをみせないことから、これを批判した。これに対して、アラゴネス首相をはじめERC主要閣僚は、集会デモは政府や政党を批判している、批判されるべきはスペインだとして、集会・デモに参加しなかった。他方、連立を組んでいるJuntsやCUPは参加した。Dolors Feliu(ANC議長)は対話テーブルが独立運動を後退させていると批判し、「独立か、選挙か」と参加者に呼びかけた。
独立派内部に亀裂
Diadaデモの成功を受けた9月13日、アラゴネス首相は独立派市民グループ3団体との会合を行った。ここでもANC議長は2023年後半に一方的独立宣言を行うように求めた。2023年11月にはスコットランドが独立住民投票を行う予定であり、またスペインがEU議長国になる時期を選んだ。これに対してアラゴネス首相は即座に反対した。他方、Junts出身の副首相は、この提案は議論していないので、政府見解ではないとの発言で応じた。
独立の戦略を巡って本格的で真剣な議論が始まる。
参考資料
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