2019-05-23
政治犯らが国会登場
5月20日、スペイン国会が開会した。4月総選挙で下院に当選した4名の政治犯、上院に当選した1名の政治犯が宣誓式に臨んだ。また、プッチダモンと一緒にベルギーに「亡命」(逮捕状はでていない)1名も上院議員に当選し登院した。
「政治犯の釈放、独立住民投票の結果を実現する」と宣誓
国会議員の宣誓は、決まり文句があるわけではない。それでも多くの議員は「憲法を守る」という文言を含めることが多い。
政治犯議員たちは、憲法を遵守すればスペインからの独立は達成できないことから、この言葉を使わなかった。その代わり、「政治犯の釈放、住民投票の実現のために奮闘する」ことを宣誓した。これには、国民党pp、市民党Cs議員らがブーイングを行ったが、議長は「どのようなことを宣誓するかは自由である」旨の説明でやり返した。
共和左派ERCのJunquerasはサンチェス首相と握手をして「対話を」と呼びかけたが、首相は「心配ない」と対応するだけであった。社労党は第1党であるが過半数を制していないために、連立政権を組むしかない。ポデモス+独立派と組むのか、pp、Csと組むのかが注目される。
サンチェス首相の最初のつまずき
スペイン上院は直接選挙で選ばれる議員に加えて、自治州から100万人に1人上院議員が割り当てられる。割り当て議員は自治州議会が選出する。サンチェス首相はカタルーニャからは社労党のイセタ議員を選出して上院議長にするつもりだったが、カタルーニャ議会多数派独立派が占めており、社労党の対話無視政策に反対して、イセタ議員の選出に反対を決定した。
5月26日は、各地方の首長・議会選挙、また欧州議会選挙が行われる。その結果によって、独立派の動きが活性化する。
参考資料